2023年02月24日

今週の注目感染症 
2023年第7週(2月13日~2月19日)

●インフルエンザ
全県で罹患数449、定点当たり3.23の患者発生あり、前週の0.76倍と減少したが、中部地区のみ1.06倍と微増した。
定点当たり東部地区で2.66、中部地区で3.00、西部地区で4.04の発生あり。
特に西部地区の減少が前週比0.65倍と著しい。3地区の発生は平準化の傾向にある。
保健所別では御殿場HCが前週比2.05倍と著しく増加し13.67で注意報レベルの基準値を超えた。

●感染性胃腸炎
全県で罹患数802、定点当たり9.01の患者発生あり、前週の1.09倍に増加した。
定点当たり東部地区で12.16、中部地区で7.41、西部地区で7.10の患者発生あり、3地区間のうち増加は東部地区のみだが、1.29倍と著しく増加したため、その影響を受け全県では増加に転じた。
保健所管内では御殿場HC(25.25)が前週比1.05倍と増加し、県内唯一警報レベルである。

●RSウイルス感染症
全県で罹患数36、定点当たり0.40の患者発生あり、中部を除く2地区で前週より増加した。
特に西部地区の増加が2.0倍と著しい。定点当たり東部地区で0.28、中部地区で0.33、西部地区で 0.60の患者が発生した。
R4に比べ増減の振り幅は大きいが、再流行の兆しとは捉えられない。

●咽頭結膜熱
全県で罹患数28、定点当たり0.31の患者発生で前週の1.94倍と著しく増加したが、地区別で増加したのは東部地区のみ。
定点当たり東部地区で0.53、中部地区で0.19、西部地区で0.20の患者発生あり、東部地区が1.93倍と著しく増加し全県の統計に影響した。
R3の同時期が同様の発生動向を示している。全国では福井県、大阪府、山口県が警報レベルの保健所を保健所を有している。

・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・患者発生がないのは伝染性紅斑、マイコプラズマ及びロタウイルスによる感染性胃腸炎の3疾患。
・全国のインフルエンザの流行状況は、6週と変わらず40都道府県が注意報レベル、19都道府県が警報レベルに達している。
近隣1都5県では注意報レベルに達したのは東京都(10.04)、神奈川県(11.35)及び長野県(10.94)で、愛知県(8.97)、山梨県(1.95)、岐阜県(3.15)を含め前週より増加1都2県、減少3県であった。
本県への感染拡大に影響を及ぼす危険性は低いと思われる。
・第7週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)感染性胃腸炎、2)インフルエンザ、3)RSウイルス感染症、4)咽頭結膜熱、5)突発性発疹で、他にA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、水痘、流行性角結膜炎の報告数が増加した。
・全国では、インフルエンザの他、咽頭結膜熱(警報:3)、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(警報:4)、感染性胃腸炎(本県を含め警報:23)、水痘(警報:2, 注意報:1)、急性出血性結膜炎(警報:3)が警報又は注意報レベル保健所を有している。

【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年2月24日更新)