2023年03月10日
今週の注目感染症
2023年第9週(2月27日~3月5日)
●インフルエンザ
全県で罹患数578、定点当たり4.16の患者発生あり、前週の1.38倍に増加したが、中部地区のみ0.92倍と減少した。
定点当たり東部地区で5.30、中部地区で2.86、西部地区で4.11の発生あり。
東部地区が前週比1.95倍に増加し、3地区間の差が拡がった。
保健所別では御殿場HCが定点当たり31.33で県内で唯一警報レベルを超えた。
また、前週流行指標に達しなかった熱海HCは2.0と増加し、賀茂HCを除く県内全保健所が流行レベルとなった。
●感染性胃腸炎
全県で罹患数541、定点当たり6.08の患者発生あり、前週の0.83倍に減少した。
定点当たり東部地区で7.28、中部地区で4.19、西部地区で6.50の患者発生、3地区のうち西部地区のみ1.07倍に増加した。
保健所管内では御殿場HC(15.25)が前週比0.68倍と前週から引き続き減少したが、依然県内唯一警報レベルを維持している。
●突発性発疹
全県で罹患数19、定点当たり0.21の患者発生あり、前週の1.62倍に増加し、特に中部地区が前週比2.36倍の増加となった。
定点当たり東部地区で0.09、中部地区で0.26、西部地区で 0.30の患者が発生した。
西高東低の発生状況となっている。
例年、今後患者数が増加する傾向にあるため、動向に注意を払う必要がある。
・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・患者発生がないのはヘルパンギーナ、マイコプラズマ及びロタウイルスによる感染性胃腸炎の3疾患で、伝染性紅斑は東部地区で定点当たり0.03の患者発生が報告された。
・全国のインフルエンザの発生は10.17で前週の0.90倍と2週連続で減少した。
40都道府県が注意報レベル、21都道府県が警報レベルに達しており、流行状況はほぼ横ばい。
近隣1都5県では注意報レベルに達したのは神奈川県(11.35)のみとなり、東京都(8.34)、愛知県(8.11)、山梨県(2.90)、岐阜県(3.32)、長野県(9.13)は注意報レベルに達していない。
本県東に接する神奈川県の影響は現在は低いと予想される。
・第9週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)感染性胃腸炎(6.08)、2)インフルエンザ(4.16)、3)突発性発疹(0.21)、4)RSウイルス感染症(0.2)、5)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(0.16)で、前週から7疾病の患者数が減少した。
【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年3月10日更新)